世界のESG投資の規模は3,000兆円にもなります。
ESGのうちS(Social)には女性の社会進出も重視されますから、世界から投資を日本に呼び込むにはこの点を抜きに語れません。
この記事では女性の活躍について解説します。
日本は女性管理職が一人もいない企業が半分
日本では、女性の管理職が一人もいない企業が半分近くもあります(46.7%)。
(「女性登用に対する企業の意識調査(2019 年)」帝国データバンク)。

世界では女性の管理職割合は3割に近いと言われているので、日本はかなり遅れており、これではESG投資は見込めません。
ESGとは、「環境(Environment)」「社会(social)」「企業統治(Governance)」の三つの頭文字をとった言葉で、株式投資など企業へ投資する場合は、その対象企業がこのESGをどれだけ実現しているかを判断して投資するかどうかを決める、という投資に関する基本的な考えです。
なぜ投資に対してESGを考慮するのかというと、それはESGが企業の持続可能性を高めるからです。
日本のGPIFといった年金基金は将来の年金給付に備えるために投資をしますから、長期投資が前提です。
投資家として有名なバフェットも長期投資です。
長期投資をするなら、投資先の持続可能性が気になるのは当然です。
女性活躍指数
社会の移り変わりが激しい現代では、たとえ株式市場に上場している企業であっても、持続可能性は必ずしも担保されているわけではありません。
たとえばアメリカの上場企業は、2000年から15年間で5,000社以上の会社が上場を廃止しています。
多くがM&Aによるものですが、上場企業であってもどこかに吸収されてなくなってしまうことは現実にあるのです。
(「減少するアメリカの上場企業-株式市場を敬遠する新興企業」ニッセイ基礎研究所)

このため投資において、持続可能性が重視されるというわけです。
環境問題を無視した企業はもう生き残れないのと同様に、女性の社会進出を軽視した企業には優秀な人材が来ないことによって、やはり持続可能性が低くなります。
この女性の活躍に注目した投資の指標として、MSCI日本株女性活躍指数(WIN)があります。

MSCIはアメリカの上場企業で、株価指数の算出など金融サービスを提供している企業です。
MSCI日本株女性活躍指数(WIN)は、日本企業の中で特に性別多様性を推進している企業を選別して、その株価を指数にしたものです。
その構成銘柄は、女性の管理職割合、男性と女性の平均雇用年数の違いなど、MSCIが独自に定めた性別多様性スコアによって選ばれます。
2020年12月時点では、野村ホールディングス、塩野義製薬、高島屋、SOMPOホールディングス、資生堂などによって構成されています。
この指数を使った上場投資信託ETF(※)もあります。
※)NEXT FUNDS MSCI日本株女性活躍指数(セレクト)連動型上場投信
なおESGについては、私の新刊「グラレコで学ぶ経済本」で詳しく解説しています。
女性の活躍を称える制度
日本は少子高齢化の最先端国です。
したがって女性の活躍が経済活性化のためにも欠かせません。
女性の社会進出を推進するため、国も手をこまねいているわけではありません。
日本には女性活躍推進法という法律もあります。
この法律では、従業員が一定規模以上の企業は、女性の活躍に対する情報を公表する義務を課しています。
さらにこの情報に基づいて、女性の活躍がめざましい企業に「えるぼし」という認定を与えています。
その中の最高峰である「プラチナえるぼし」の第一号に認定されたのが、オーダーカーテンの製造・販売企業である「インテリックス」(本社和歌山)。
インテリックスは、女性管理職の割合が40.5%を実現しています。
女性の社会進出を称えるミスコン
えるぼしなど、女性の社会進出を促す制度ができつつある日本で、新しい試みが行われました。
それが「Miss Viviana Japan」というミスコンで、女性企業家・独立を目指している女性だけのミスコンです。

Miss Viviana Japanは、結婚していてもお子さんがいても出場できる新しい形のミスコンです。
このミスコンで優勝されたのは、塔筋真弓(とうすじまゆみ)さん。
「腸活とくびれ」の研究家です。

塔筋さんは、「コンプレックスをチャームポイントに!」がコンセプトの「B.Q.Bくびれ研究所」というエステを経営されています。
塔筋さんお薦めの腸活・くびれのためのポイントを簡単にまとめてみました。
・腸骨筋(上半身と下半身をつなぐ筋肉)を鍛えるとお腹のぽっこりが治って引き締まる
・呼吸法として寝る前に横隔膜をはっきり動かして深呼吸。鼻から吸って口から吐くことを意識して、吐く時間は吸うときの倍かける。ぐっすり眠れる効果も。
塔筋さんはエステを経営しているだけではなく、オンラインサロン、腸活くびれのレッスン・イベントの主催、読者モデルやライター業などもされていて多彩です。
男性の場合一つのことに集中するタイプが多く、これに対して女性は複数方面で活躍する人が多い気がします。
さらなる女性の活躍を期待します。
コメント
[…] […]