VTuberがブームとなっています。
1日辺り200人近いVTuberが立ち上がっているという推計もあります。
今回はVTuberの基本を学びます。
VTuber業界の常識を知りたい人向けの内容となっています。
VTuberはキズナアイから
VTuberとは、Virtual YouTuberのことです。
実物の人間ではなく、アニメの画像が話をするYouTuberです。
VTuberが流行り始めたのは2016年のキズナアイの登場からです。
キズナアイというAIが喋っている設定となっています。
「A.I.Channel」
2020年10月28日現在(以下同様)、登録者数280万人、総再生回数3億4千万回と抜群の人気を誇ります。
このほか、最近はDJクマーバという子供向けのVTuberが大人気。
「クマーバチャンネル」
これはユニバーサルミュージックのキャラクターであるDJクマーバが、子供と一緒にダンスを踊るYouTubeです。
今の子供は学校から家に帰ると「テレビが観たい」ではなく、「YouTubeが観たい」と言いますが、まさにここにターゲットを絞ったチャンネルです。
登録者数は21万人とさほどではありませんが、総再生回数が2億回を超えています。
実は海外から人気爆発
このVTuber、人気なのは日本だけかというと、実は・・・
もともとキズナアイは韓国など海外から人気がでたそうで、今でも海外ファンが7割だと言われています。
だから再生回数が圧倒的に多いのだと言えるかもしれません。
VTuber全体で見ても、韓国の他、台湾、中国、インドネシアといったアジアで流行しています。
このためここ最近は英語で話すVTuberも伸びています。
たとえば「Gawr Gura Ch. hololive-EN」
まだ動画数はさほど多くありませんが、それでも登録者数は113万人、総再生回数は1,600万回を超えています。
大手事務所のホロライブ、新しい事務所も続々
「Gawr Gura Ch. hololive-EN」のチャンネル名には「hololive」とありますが、これはVtuberの大手事務所である「ホロライブ」のことです。

ホロライブは、YouTuberのUUUMみたいな存在です。
VTuberの中の人、つまりVtuber専門の声優事務所のようなものです。
最近伸びているVTuberは、このホロライブ所属の人が多く見受けられます。
たとえば「Pekora Ch. 兎田ぺこら」
登録者数はまだ83万人ですが、総再生回数は5,000万回を誇っています。
ホロライブ以外の新しいところでは、新人人気急上昇のランキングにも登場する「星めぐり学園」。
「帝お姉ちぇん」や「倉持京子」など複数のVTuberが登場します。
ラファクトという新しい事務所が運営しています。
Vtuberの収益
VTuberの収益としては、YouTubeの広告収入であるアドセンスのほか、「スパチャ」が中心になっています。
スパチャはスーパーチャットの略で、投げ銭のことです。
ライブ配信の際、このスパチャの金額が大きくなるほど、自分が送信したメッセージが目立つようになります。
VTtuberに認められたい、自分の名前が読まれたい、という欲望?から高額な投げ銭をする人が後を絶たないとか。
月5万円のスパチャをしたことが奥さんにばれて怒られた、というSNSが話題ともなりました。

だれでもVTuberに
ここに来てVTuberの参入が多くなっているのは、誰でも簡単にVTuberの中の人になれるようになったためでしょう。
昔はVTuberの動きを3D画像化するためのモーションキャプチャに、大規模な道具が必要でした。
コストが高い割に収益化も難しく、参入してすぐ撤退した企業もたくさんありました。
それがゲーム配信プラットフォームのGREE(グリー)が100億円をVTuber事業に投資した頃から、状況が変わってきました。
グリーは、VTuber専用の配信プラットフォームREALITYを投入します。

このREALITYも、スマホで簡単に誰でもVtuberになれる配信プラットフォームです。
なぜグリーはVTuber事業に投資したかというと、REALITY(株)(旧Wright Flyer Live Entertainment)荒木英士代表取締役は次のように述べています。
・シンギュラリティが近い付いている今、人間はバーチャルと現実と両方の世界に生きていくようになる。
・つまりオンラインで他人とつながっている時間が増えてきて、アバターが必要になる。
・そのアバターとして喋るのがVTuberであり、喋るだけではなくアバターで仕事をしたり遊んだりするようになる。
グリーはその未来に投資したということですね。
数年後にはすべての人が自分のアバターを持っていて、VTuberとしてヴァーチャル空間で会話しているかもしれません。
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