今話題のNFT。
乗り遅れないために、NFTを買ってみたい。
今回の記事はそんな方向けの、はじめてNFTを購入する方法を簡単に説明します。
なおNFTとは何か、についてはこちらの記事を照してください。
NFTが買える場所
では実際にNFTを購入するにはどうしたらいいのでしょうか?
NFTを購入できる場として最も有名なのが、OpenSeaです。

OpenSeaはアメリカのベンチャー企業が立ち上げたNFT市場で、NFTを扱うマーケットプレイスとしては先駆けとなります。
さらにアメリカでは「WAX」というNFTのマーケットプレイスも有名です。
日本のBABYMETALも結成10周年を記念してNFTのトレーディングカードをこのWAXで発売しました。
NFT市場も、やはりアメリカが先行しています。
日本でもようやく、スマートアプリという会社がNFT市場「nanakusa」をスタートしました。
これらの市場では、基本的に「ETHイーサ」という仮想通貨(暗号資産)をベースに発行されたNFTを売買できます。
イーサというのは、イーサリアムというブロックチェーン上で流通される仮想通貨(暗号資産)です。
※なおこの記事では法律上の名称である暗号資産ではなく、仮想通貨として統一しています。
このイーサベースであることがNFT売買のポイントです。
NFTを買おうかな、と思っている人は、概要ぐらいは知っておいた方がいいでしょう。
ここではnanakusaで2021年5月27日現在販売されている「longin-憧憬-」というデジタル・アート作品を購入することを前提にお話しします。
ETHイーサベースのNFT
簡単に言ってしまうと、NFTは仮想通貨イーサを、デジタル・アートなどのデータを格納できる形に変えたものです。
イーサには、NFT向けの「ERC721」という規格があります。
ERCとは、Ethereum Request for Commentsの略で、イーサには様々な規格があり、NFTにぴったりのものが721番目にリリースされたのでERC721といいます。
このERC721を使ったNFTは、イーサやビットコインのようにモノを買うときの代金として使えるな決済手段ではありません。
その代わりに、一点もののデジタル・アートなどの情報を記録できるようにしました。
イーサというお金のような仮想通貨が、NFTではトレーディングカードのデジタル版のような存在になったのです。
さきほどの「longin-憧憬-」、も、このイーサベースのNFTにデジタル情報を記録して販売しているのです(ERC721を使っているのかは確認はできませんが)。
といっても、「longin-憧憬-」のようなデジタル情報そのものを格納しようとすると、大きな容量が必要になってしまいます。
容量が大きくなると手数料も高くなるので、通常はデジタル情報そのものを記録するのではなく、IPFSという新しいデータ保存方法によるリンク先情報をNFTに書き込む方法を採るのが通常です。
IPFSについてはここでは詳しく説明しませんが、ネット上に分散してデータを保存し、一つのデータには必ず固有のアドレスを付与するものです。少しブロックチェーンに似ていますね。
OpenSeaやnanakusaでは基本的に、このイーサベースのNFTが売買できます。
イーサがないとNFTは買えない
もしあなたが「longin-憧憬-」を購入したら、その情報はどこに書かれるでしょうか?
(ERC721の)NFTはイーサベースですから、イーサリアムというブロックチェーンに書き込まれます。
この点が、仮想通貨初心者にとってNFTを購入することに高いハードルが存在するゆえんになります。
それは仮想通貨であるETHイーサがないと基本的にNFTは買えない、ということです。
イーサベースのNFTは、イーサリアムのブロックチェーンに売買記録が書き込まれるので、書き込んでもらうための手数料が必要になります。
そして、その手数料は仮想通貨イーサで支払われます。
このためNFTは、仮想通貨イーサでしか購入できないのが普通なんです。
つまり現状、NFTアートを購入しようと思ったら、まず仮想通貨イーサを持っていなければならないのです。
ここがNFT購入のハードルの一つです。
「longin-憧憬-」の値段を見ると、「0.3ETH」と表示されています。ETHはイーサと読みます。
値段がイーサになっているのは、以上の理由によります。
現状は日本円での銀行振込やクレジットカードを使うことはできません。
bitFlyerなどの仮想通貨取引所(暗号資産交換業者)で、まずイーサを購入する必要があります。
ガス代がかかる
あなたが0.3ETHの「longin-憧憬-」を購入する場合、代金はそれだけではありません。
この0.3ETHはあくまでNFTの値段です。
NFTを購入したら、イーサリアムというブロックチェーンにあなたが買ったという情報を書き込む必要があり、それには手数料が必要だと先ほど言いました。
これをとくに「ガス代」と呼んだりします。
NFTを購入する場合、このガス代が別途かかるのです。
クレジットカードの手数料が外付けになっているようなものです。
ガス代はその時のブロックチェーンの状態により変化します。
NFTの値段が0.3ETHなのにガス代が0.4ETHが必要なときもあったりします。
と思えば0.005ETHぐらいになっているときもあります。
2021年5月21日現在、1ETHは約30万円の時価となっており、もしガス代が0.4ETHだと「30万円×0.4ETH=12万円」もガス代としてとられてしまいます。
NFTを購入する場合、必ずガス代を確認しましょう。
(※なおnanakusaでは、ブロックチェーンにリアルタイムに売買を記録をする(オンチェーン)ではなく、一定の取引を社内のデータベースで管理して定期的にブロックチェーンに記録する(オフチェーン)システムであるPolygonにも対応しています。その分、手数料が安くて済みます)
では、ガス代はどうやったら確認できるのかというと、ここにまたハードルがあります。
それは「MetaMask」というブラウザのプラグインをPCに入れる必要があるからです。
MetaMaskについては、こちらを参照してください。

MetaMaskをセットアップしていないと、NFTは買えません。
つまり、現状NFTを購入するには、仮想通貨取引の経験があり、かつ、PCに詳しい必要があるのです。
これは初心書にはなかなか高いハードルですね。
NFT購入にはまだまだ高いハードルがありますが、そのハードルを乗り越えられる人が、先行者利益を得られる可能性もあります。
ただNFT価格はバブルのような感じもあり、余裕のある人だけがチャレンジできる市場でもありますね。
コメント
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