知的謙遜

経済の教室

皆さん仕事に関して、こんなこと思ったことありませんか?

  • こんな仕事つまんなくてやってられない
  • あんなバカな上司の下で働くのはうんざり
  • 客がクズ過ぎてやってられない

仕事内容や人間関係に悩んでいる人向けの「知的謙遜」という処方箋です。

この知的謙遜(ちてきけんそん)。メンタリストDaiGoさんの新刊「超客観力」にも触れられています。
気になった方はアマゾンから。

上司がバカすぎて、に含まれる罠

仕事の愚痴をたまに言うのもストレス発散のためにはいいでしょう。

でもこれってある意味上から目線。

「こんな仕事つまんなくてやってられない」
 →裏を返せば「俺はもっと面白い仕事ができるんだ」の叫び

「あんなバカな上司の下で働くのはうんざり」 
 →裏を返せば「俺のほうがよっぽど仕事ができるぜ」の叫び

ずいぶん上から目線です。

愚痴というのはそういうものでしょうが、こんな考えにとらわれていても、なにもいいことはありません。

精神衛生上もそうですし、何よりこういう考えにとらわれると、

 

自分の収入を確実に減らします!

 

これはヤバいですよね。

自分の仕事を他人や会社のせいにしていても、ビジネス能力は向上しません。
むしろイヤイヤ仕事をしているので、効率はダダ下がりです。

果ては向上心がないからビジネススキルもあがらず、結局収入もあがらない、という悪循環から抜け出せなくなります。

仕事ができる人は、こういう悪循環には決して陥りません。

自分の過去にも

私も昔、若手だった頃、ある取引先の財務部長が大嫌いで、その会社に行くのが嫌でたまりませんでした。

その財務部長があまりにも典型的な中間管理職だったんです。
上にはおべっかを使い、下には厳しい。
自分にすり寄ってくる部下だけには親しい言葉をかけ、そうでない部下には無視することさえする。

私は「くだらないやつ」と切り捨てていました。

でも今から思うと、ずいぶん私も上から目線でした。

その財務部長は当時50歳ぐらいで、私はまだ30代前半でしたから、仕事でも人生でも大先輩です。
なにか財務部長なりの人生観があって、そうなったのかもしれません。
その会社は世界的な大企業でしたから、自分の仲間を増やしてかなければ出世競争に勝てない環境だったのかもしれません。

結局、私とその会社の関係は一時的なもので終わってしまいました。

仕事ができる人の共通点

仕事ができる人は、面白いほど共通点があります。

  • 常に新しいことに挑戦している
  • 現状に満足しない
  • 時間管理に厳しい
  • 環境を自ら変えていく

仕事ができる人の共通点の中で、今回のお話しに関係があるのが知的謙遜

この知的謙遜、Googleが採用基準にしているといいます(出典:「WORKS RULES」ラズロ・ボックス)。

謙遜なんて、日本ぽいものをなぜGoogleが?
と思いますよね。

知的謙遜とは、客観的に自分の能力を正しく理解することです。

簡単に言えば、
知らないことは知らないとはっきり自覚し、他人の意見を採り入れることができることです。

自分が知らないことを知っている、という古代ギリシャのソクラテスが唱えた「無知の知」に近いものがあります。

 

この知的謙遜能力がある人の最大の特徴は、すべて「自分事」で思考することです

もう一度冒頭の愚痴を見てみましょう。

  • こんな仕事つまんなくてやってられない
  • あんなバカな上司の下で働くのはうんざり
  • 客がクズ過ぎてやってられない

全部「他人事」ですね。

仕事がつまらないとか、上司が馬鹿だとか、すべて他人のせいにしているのです。
でも一番問題なのは、そんな仕事をしている自分かもしれません

「他人」視点で物事を考えるのではなく、
もっと「自分事」にして考えれば、愚痴などという時間の無駄遣いをせずに済みます。

つまらない仕事をしていると感じるなら、それは自分のせいではないか。

自分自身がつまらなくなっているからではないか? 

仕事ができる人は、
仕事がつまらないと感じたら、すぐに自分を変化させます。

知的謙遜がある人は、柔軟性があるんです。

こういう時代ですから、
来年は今とは違うことをやっているかもしれません。
それに備えることができるのは
知的謙遜がある人なんです。

知的謙遜を磨いて、愚痴など言っている暇がないほど、面白い仕事をしましょう!

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